COLUMN 【名古屋市】訪問介護の料金はどのように決まる？計算方法について解説

訪問介護とは

そもそも訪問介護とは、介護員が利用者様の自宅に訪れて生活のサポートを行う仕事のことです。主な仕事内容としては、食事や排泄などを手助けする身体介護、買い物や掃除などを代わりに行う生活援助があります。

料金の決まり方

訪問介護の料金は、3つの要素で決まります。

• 利用するサービスの種類（身体介護・生活援助）
• サービスの利用時間
• 地域ごとに定められた単価

提供するサービスの種類と利用時間ごとに、料金を算出するための単位が定められています。厚生労働省によって定められた単位は、以下のとおりです。

種類	時間	単位
身体介護	20分未満	167単位
	20分以上30分未満	250単位
	30分以上1時間未満	396単位
	1時間以上	579単位 ※30分経過ごとに84単位加算
生活援助	20分以上45分未満	183単位
	45分以上	225単位
通院等乗降介助	1回あたり99単位

なお、上記の単位は基本的なものであり、厚生労働省では訪問入浴介護費や通所介護費などによって、さらに細かく単位が定められています。厚生労働省の参考ページをもとに、各単位を確認してください。

参考：厚生労働省

また、地域ごとに定められた単価は、人件費や物価が高額になる都市部ほど上がる傾向があります。最も高くて11.4円、低くて10円が基本です。細かな単価については、厚生労働省が公表している資料を参考にしてください。

参考：厚生労働省

計算方法

前項でご紹介した要素をもとに、以下のような計算式で訪問介護の料金を算出します。

• 計算式：サービスの種類・利用時間の単位×単価

例えば、単価11.4円の地域で週1回身体介護を25分利用した場合の料金は以下のとおりです。

• 250（単位）×11.4（円）＝2,850円

すなわち、2,850円が介護料金として事業所に支払われることになります。ただし介護保険制度により、利用者様の自己負担は全体の1割～3割とされています。

また夜間や深夜、早朝に対応した場合や2人の訪問介護員によって対応した場合、身体介護の引き続きとして生活援助を行った場合などには、基本費用に各単位が加算されます。

2024年の介護保険法改正について

2024年の介護保険法改正では、介護報酬改定の実施も見込まれています。具体的な内容はまだ明らかになっていませんが、2023年12月頃に介護報酬改定に関する骨太の方針が発表される予定です。

2024年の介護報酬改定で、報酬が増える可能性は低いとされていますが、処遇改善加算については拡充が期待されています。処遇改善加算とは、職場環境の改善やキャリアアップの仕組み作りなどを行った事業所を対象に支給される加算制度のことです。処遇改善加算の拡充が進めば、よりよい職場環境作りや報酬の向上につなげられるかもしれません。

また、介護現場における医療需要の高まりにより、介護職員の能力に応じた加算も検討されています。そのため、喀痰吸引など、現場のニーズが高い医療スキルを取得しておくと、今後の報酬アップに影響を与える可能性があります。