COLUMN 【名古屋市・訪問介護】夜勤の回数は決まっている？夜勤の制度とは

夜勤の回数に上限はある？

介護の夜勤の回数には、制限が設けられていません。ただし、法律をはじめとした決まりにより、好きなだけ夜勤シフトに入るという働き方は実質的に不可能とされています。

夜勤に関わる決まり

前述のとおり、夜勤の回数には制限がないものの、様々な決まりによって過度に夜勤へ入ることはできません。

こちらでは、夜勤に関わる決まりについてご紹介します。

労働基準法

労働基準法では、1日の労働時間が8時間と定められています。ただし、8時間以上働く必要がある場合のために、変形労働時間制と呼ばれる制度も設けられています。

変形労働時間制とは、1週間の労働時間が40時間以内であれば1日8時間以上働いてもよいとする制度のことです。介護の夜勤では、2交代制で働く場合に16時間勤務となるため、変形労働時間制が適用されます。例えば16時間の夜勤を担当した週は、別日の勤務時間を短縮するなどして、1週間の労働時間が40時間を超えないようにする必要があります。

深夜労働の制限規定

育児や福祉に関する法律では、家庭で介護・育児に携わっている人を対象とした深夜労働の制限規定があります。「未就学児を養育する保護者」や「身体障害者など要介護の家族を介護する人」で、「1年以上・週2回以上勤務している」などの条件を満たした職員は、事前に事業主へ書面を提出することで22：00～翌5：00までは勤務する必要がなくなります。

ただし、夜勤専従で働く介護職員や、必要な書類を事業主に提出しなかった場合、この制限の対象にはなりません。また、事業主が正常な事業運営に支障をきたすと考えた際には、請求を拒否することができます。

夜勤協定

雇用主と労働者の間で夜勤に関する協定を結んだ場合、協定を超える範囲の勤務はできなくなります。協定には、夜勤の回数上限などが1ヶ月単位で定められているため、事前に確認してみてください。

夜勤の平均回数

介護労働安定センターが実施したc

令和3年度 介護労働実態調査 介護労働者の就業実態と就業意識調査結果報告書

によると、介護業界における平均夜勤回数は5.1回でした。

形態別の夜勤回数は、以下のとおりです。

• 訪問系：4.9回
• 施設系（入所型）：5.1回
• 施設系（通所型）：4.5回
• 居住系：5.3回
• 居宅介護支援：6.1回

代表的な夜勤の働き方

代表的な夜勤の働き方は、主に3つあります。それぞれの特徴は以下のとおりです。

夜勤専従

夜勤のみで働く形態のことです。勤務時間の長さによってショート夜勤と、ロング夜勤の2種類に分けられ、どちらも夜勤明けは公休とみなされます。ロング夜勤は2日分働いたと捉えられるため、月10日ほどの勤務に制限されます。

2交代制

日勤と夜勤をそれぞれこなす働き方のことです。同形態で働く職員と交代しながら、必要に応じて夜勤を担当します。変形労働時間制が適用され、16時間勤務になるのが基本です。

3交代制

日勤・準夜勤・夜勤に分けて働く形態のことです。勤務時間が細かく分けられており、準夜勤・夜勤ともに日勤と同様の8時間勤務で働きます。