COLUMN 【名古屋市緑区・訪問介護】重度訪問介護って何？障害者が対象の公的サービス

重度訪問介護とは

肢体に重度の不自由がある人や、重度の精神・知的障害を患っている人を対象とした訪問介護サービスです。介護員が自宅を訪問し、常時介護が必要な人のために生活のサポートを行います。一定の条件を満たせば、24時間介護サービスを受けられるのが特徴です。

具体的には、以下のような病気を患った人が重度訪問介護を利用しています。

• 筋萎縮性側索硬化症（ALS）
• 筋ジストロフィー
• 強度行動障害
• 脳性麻痺

こちらで挙げた病気では自分で身体を動かすことが困難になるため、正常な日常生活を送るには介護者の存在が必要になります。

勤務時間と主な仕事内容

重度訪問介護の勤務時間と主な仕事内容は、以下のとおりです。

勤務時間

重度訪問介護では、24時間体制で介護サービスを提供します。そのため、3人交代制で1人あたり8時間の勤務を担当するのが基本です。ただし、パートなどでは1～2時間の短時間勤務や、週1回の勤務など、スタッフのスケジュールに合わせてシフトが組まれます。また、夜勤にも対応していますが、家族が自宅にいる場合は日中のみの勤務になる場合もあります。

主な仕事内容

重度訪問介護では、利用者様の生活全体をサポートする業務を行います。例えば、以下のような業務が一般的です。

• 身体介護：食事、排泄、着替え、入浴、体位変換などのサポート
• 生活援助：洗濯、掃除、料理、買い物などの代行

この他に外出時の移動の介護や、生活に関するアドバイスなども仕事の範囲に入ります。有資格者や研修修了者であれば、喀痰吸引などの医療ケアへの対応も可能です。

ただし、利用者様のすべての行動を援助するのではなく、1人でできることはなるべく見守り、自立性を維持することも大切です。いざというときにすぐ助けに入れるよう、常に目を離さないようにする必要があります。

なお2018年以前は、自宅で生活する人のみが重度訪問介護の対象でしたが、2018年4月以降は、入院後も引き続き訪問介護の提供が可能になりました。入院中は、病室内の環境整備や、医療従事者に対して介護方法の申し送りなどを行います。

仕事をするための条件

重度訪問介護の仕事をするためには、介護職員初任者研修や介護福祉士といった資格を取得する必要があります。無資格の場合は、強度行動障害支援者養成研修や重度訪問介護従業者養成研修を受けなければなりません。資格の取得はできることが増えるだけでなく、給料アップなど待遇面でもよい影響を与える可能性が高まりますので、必要に応じて取得を検討してください。

また、重度訪問介護の事業所は常勤の介護員が2.5人以上必要です。さらに、介護福祉士をはじめとした資格取得者や、居宅介護職員初任者研修修了者かつ3年以上の実務経験を持つ人の中から、サービス提供責任者を1人配置することも義務化されています。